レラティブストレングス投資月次シグナル解説(2021年9月末基準)
2021年9月末のシグナルは以下の通りとなりました。
1 先進国リート Buy
2 先進国株 Buy
3 日本株 Buy
4 日本リート Buy
5 新興国株 Buy
6 新興国債券 Buy
7 先進国債券 Buy
8 日本債券 Sell
順位はレラティブストレングスが強い順を示しています。
前月末の価格が12ヶ月移動平均を上回っているものが「Buy」、下回っているものが「Sell」と表示されています。
このシグナルの意味を解説します。レラティブストレングス投資では、移動平均シグナルが「Buy」で、かつレラティブストレングス上位2位の資産、つまり先進国ートに50%、先進国株に50%配分するポートフォリオを構築します。
前月と同じポートフォリオなので、今回トレードは発生しませんでした。
12か月移動平均を使うRSシグナルは強気のままとなりましたが、足元の市場は軟調です。
弱気材料はテンコ盛りです。
- 中国恒大集団のデフォルト懸念
- 中国の電力不足による経済活動停滞
- 半導体製造が需要に追い付かず自動車製造などへ影響
- コロナ感染再拡大で供給網混乱 → 資源価格や物価上昇
- ロシア地政学要因で天然ガス価格上昇
- 米国財政の崖、政府機関一時閉鎖や米国債デフォルトのリスク
- 米金融緩和縮小、利上げで過剰流動性バブル終焉のリスク
- そもそも今まで株価が上がりすぎた
私は3か月前の記事で、中国クレジットリスクについてこう書いていました。
「一つ心配なのは中国のクレジットの膨張ですが、中国政府がうまく封じ込めるのかもしれません。」
欧米日本のような民主主義国家では、放漫経営企業を税金で救うのは難しいですが(例:リーマンショック)、中国共産党なら封じ込められるだろうと思っていました。
しかし、不動産バブルで貧富の差を拡大させた不動産会社を救うことは、国民感情を刺激してしまうため出来なさそうです。
民主主義国家でなくとも国民感情を無視することはできないとは予想できませんでした。
つくづく予想は難しいです。
上に列挙した弱気要因も、いったいどの要因がどのくらい市場に影響を与えるのか、予想は難しいです。
いずれにせよ、レラティブストレングス投資では、愚直にシグナルに従うのみです。
投資は自己責任でお願いします。
※毎月のレラティブストレングス投資シグナル判定をするPython Codeを以下に保存しています(Qiitaに飛びます)。
※レラティブストレングス投資に辿り着くまでの記事を下記に目次化しています。ご参考になりましたら幸いです(ブログ旧館へ飛びます)。
※RS投資は、Mebane Faber氏という、ヘッジファンドのポートフォリオ・マネージャーが発見した投資手法です。Mebane氏のペーパーを下記記事で紹介しています(ブログ旧館へ飛びます)。