レラティブストレングス投資月次シグナル解説(2022年2月末基準)
2022年2月末のシグナルは以下の通りとなりました。
1 先進国リート Buy
2 先進国株 Buy
3 新興国債券 Sell
4 日本株 Sell
5 日本債券 Sell
6 先進国債券 Sell
7 新興国株 Sell
8 日本リート Sell
順位はレラティブストレングスが強い順を示しています。
前月末の価格が12ヶ月移動平均を上回っているものが「Buy」、下回っているものが「Sell」と表示されています。
このシグナルの意味を解説します。レラティブストレングス投資では、移動平均シグナルが「Buy」で、かつレラティブストレングス上位2位の資産、つまり先進国リートに50%、先進国株に50%配分するポートフォリオを構築します。
前月と同じポートフォリオなので、今回トレードは発生しませんでした。
先月の記事でリスク要因として以下のように列挙していました。
- 供給網混乱、求人難が続き部材・人件費増→インフレ→FRB利上げ
- グリーンエコノミーを重視しすぎて石炭使用中止→天然ガス・原油高騰、という流れが続く
- 中国不動産クレジットリスク
- ロシアのウクライナ侵攻→欧米の対ロシア経済制裁→ロシアからの欧州へのガス供給減少→経済的合理性よりメンツを重視した国家行動
- オミクロンの感染力に重症化リスクが追加された変異株
2月初旬に上のリストを書いた時には、FRBの利上げが最も大きなリスクで、ロシアによるウクライナ侵攻の順位は高くありませんでした。
しかし2月終盤から、ロシアによるウクライナ侵攻が、一気にリスク要因トップに躍り出ました。
本記事を書いている3月1日時点では、ロシアとウクライがの停戦合意に至る(というよりもウクライナの降伏)は長引きそうな様相です。
今後の状況は予断を許しません。レラティブストレングス投資シグナルは、先進国リートと先進国株の保有を示唆していますが、それとは別にキャッシュポジションを持っておくことも大切だと思います。
投資は自己責任でお願いします。
※毎月のレラティブストレングス投資シグナル判定をするPython Codeを以下に保存しています(Qiitaに飛びます)。
※レラティブストレングス投資に辿り着くまでの記事を下記に目次化しています。ご参考になりましたら幸いです(ブログ旧館へ飛びます)。
※RS投資は、Mebane Faber氏という、ヘッジファンドのポートフォリオ・マネージャーが発見した投資手法です。Mebane氏のペーパーを下記記事で紹介しています(ブログ旧館へ飛びます)。