「投資センスを問うクイズ」をセンスないので力技で解いてみた
「ROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術」さんの過去記事に興味深いクイズが出題されていました。
以下のような問題です。
男の子だけを欲しがる国では、どの家も男の子が生まれるまで子供を増やし続けます。
女の子ができたらもうひとり子供を作ります。
男の子が生まれたらもう子供を作りません。
この国の男女比はどうなりますか?
※男女が生まれる確率は各々1/2とします。
非公認Googleの入社試験より
私は、「どの家も男の子の数は1人。 男の子が生まれるまで子供を作り続けるから女の子が少し多いくらいか?」と直感では思いました。
解答編の記事はこちらです。見る前に自分で考えてみるのもよいかと思います。
私の直感はハズレだったので、解答編が本当に正しいのか、実際に試してみました。
百万組のカップルに、男の子が生まれるまでひたすら子作りをしてもらいました。
実際には独裁国家でない限り無理なので、Pythonコードでやりました。
これも一種のモンテカルロ・シミュレーションと呼べるのでしょうか。
以下はその結果です。見る前に自分で考えてみるのもよいかと思います。
(以下ネタバレ)
百万組のカップルから生まれた、
男の子の数:1000000
女の子の数: 999687
男の子の数は当然百万人です。女子の数もほぼ百万人となりました。
平均出産回数:2回
平均すると2回出産すれば男の子が生まれるという結果です。確率50%なので納得ですが、事前にはわかりませんでした。
女の子数別の世帯数分布
世帯数 | |
---|---|
女の子の数 | |
0 | 500580 |
1 | 249813 |
2 | 124471 |
3 | 62512 |
4 | 31319 |
5 | 15657 |
6 | 7718 |
7 | 3962 |
8 | 1935 |
9 | 1041 |
10 | 493 |
11 | 239 |
12 | 141 |
13 | 60 |
14 | 22 |
16 | 14 |
15 | 13 |
17 | 4 |
18 | 3 |
20 | 1 |
19 | 1 |
25 | 1 |
全体の半分の約5万世帯で、男の子が最初の出産で生まれ、女の子がゼロです。確率50%ということです。
「50%の世帯で男の子が1人、女の子ゼロ」というのが、男の子と女の子の総数が等しくなるポイントです。直感で考えたときはこの点を見落としていました。
そして、女の子1人が約2万5千世帯、女の子2人が約1万2500世帯、、、と半減していきます。出産1回につき50%の確率で男の子が生まれています。
最後に、男の子を出産するまでに25人の女の子を産んだカップルが1組ありました。お疲れ様です。
上表をグラフ化するとこうなります。
Pythonコードは以下に保存しています。
このクイズ、最初は分かりませんでしたが、コードを書いているうちに「男の子が生まれたらそのカップルは出産をやめるとか、いろいろこねくり回しているけど、結局どのカップルが産もうが50%の確率で男の子と女の子が生まれ続けているだけでは?」と気づきました。
センスのある人はすぐにこの事実に気づいて、上グラフのような分布イメージが頭に浮かぶのでしょう。
というわけで答えは、
「この国の男女比は1:1(期待値)」
が正解でした。
プログラムと無縁の中年男がPythonを勉強して感激したこと
当ブログではレラティブストレングス投資の月次シグナルを更新していますが、データの取得とエクセルでの計算を、以前はすべて手作業でやっていました。
2015年に、松柏楽さんという方が、シグナルを自動判定するエクセルマクロを作成してくださいまいた。そのおかげで手作業から解放されました(参考:旧館ブログ2015年8月記事のコメント欄にそのやり取りがあります。松柏楽さん、その節はありがとうございました!)。
しかしその後、エクセルマクロがデータを取得していた(と思われる)ヤフーファイナンスが、ウェブの構造を変えたため、エクセルマクロが機能しなくなってしまいました。手作業に逆戻りです。
自分でエクセルマクロを勉強しようと思ったのですが、どうせなら機械学習で有名なPythonを勉強しようと結論しました。
そして四苦八苦の後、月次シグナルを自動判定するコードをPythonで書くことができました。コードは下記に保存しています。
今回Pythonを学習してみて驚いたのは、エンジニアの方々が、自分のノウハウやコードを惜しげもなく公開しあっているということです。「オープンソースとはこういうコミュニティのことを言うのか!」と感激しました。
ハイテク業界の発展が著しいのは、新しい産業だからというのも理由かもしれません。しかし、オープンソースという文化によって、情報や知見をものすごいスピードと規模で交換しあっているからこそ、急速なイノベーションと発展があったのではないかと思います。
プログラムという分野では、私がオープンソース・コミュニティに貢献できることはないと思います。これからも恩恵を受けるだけなのだろうと思います。
しかし、「プログラム+投資」というニッチな分野であれば、何かできるかもしれません。自分にできることを考え行動したいと思います。
レラティブストレングス投資月次シグナル解説(2020年3月末基準)
2020年3月末のシグナルは以下の通りとなりました。
1 先進国債券 Buy
2 日本債券 Sell
3 日本株 Sell
4 新興国債券 Sell
5 先進国株 Sell
6 新興国株 Sell
7 日本リート Sell
8 先進国リート Sell
順位はレラティブストレングスが強い順を示しています。
前月末の価格が12ヶ月移動平均を上回っているものが「Buy」、下回っているものが「Sell」と表示されています。
このシグナルの意味を解説します。レラティブストレングス投資では、移動平均シグナルが「Buy」で、かつレラティブストレングス上位2位の資産、つまり先進国債券に100%配分するポートフォリオを構築します。
今月は日本債券を売って、先進国債券を買うトレードが発生しました。
先月の記事(旧館ブログ)で私はこう書きました。
ここが相場の底かもしれず、ここで株とリートを売るのには抵抗感があります。
しかし、いったんシグナルを無視すると、ポートフォリオとシグナルがバラバラになり収集がつかなくなってしまいます。
何も考えず、シグナルに従ってトレードしていきます。
2月末時点の私の予想、「ここが相場の底かもしれない」は外れ、3月はさらに下落しました。
もし、シグナルを無視して株・リートを持ち続けていたら、大変な事になるところでした。
「システムトレードではシグナルに忠実に従うことが大事」という教訓の大事さを改めて思い知りました。
今後も愚直にシグナルに従っていくまでです。
※くれぐれも、投資は自己責任でお願いします。
※レラティブストレングス投資に辿り着くまでの記事を下記に目次化しています。ご参考になりましたら幸いです(ブログ旧館へ飛びます)。
※RS投資はそもそもは、Mebane Faber氏という、ヘッジファンドのポートフォリオ・マネージャーが発見した投資手法です。Mebane氏のペーパーを下記記事で紹介しています(ブログ旧館へ飛びます)。
こちらに引っ越してきました/新しい投資戦略を始めました。
これまで、下記URLでブログを更新してきましたが、
こちらの「はてなブログ」に引っ越してきました。
私がこの記事を書いている2020年3月9日は、記念すべき日になりそうです。
日本時間では、原油価格が一時30ドル割れ、ドル円が101円台、日経平均は1050円下げて2万円台を割り込みました。
そして日本深夜、米NYSEでも株価が急落し、サーキットブレイカーが発動されました。
本当は、もっとゆっくりブログ引っ越しの準備をして、来月月初のシグナル更新の際に引っ越しのお知らせもしようと思っていたのですが、歴史的な日になりそうだったので、本日を引っ越しの日とすることにしました。
今後ともご愛顧いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
急遽引っ越してきたため、記事を用意していないのですが、今月から新しい投資戦略を始めたので簡単に紹介します。
一言でいうと、米国籍レバレッジETFの、SPXL:12.5%、CURE:12.5%、TECL12.5%、SOXL12.5%、TMF50.0%、というポートフォリオです。
hiroakitさんのROKOHOUSE シーゲル流ロジカル投資術で紹介されている、下記記事を参考にさせていただき、自分なりに考えてアレンジしました。
今月月初にポジションを作ったのですが、それ以来、相場の乱高下とレバレッジETFの値動きの大きさで、ポートフォリオ全体がとんでもない動き方をしています。
この記事を書いている今現在も、とんでもない動き方をしています。
しかし、ポートフォリオの50%を占めているTMFが爆騰したおかげで、歴史的下落相場でのレバレッジETF投資にもかかわらず、ポートフォリオ全体では利益がでています。
今後どういう展開になるかはわかりませんが、もしかしたらとても高いリターンが期待できるこの戦略に、資金の一部を割り当てるのもありかと思い、初めて見た次第です。
今回の相場暴落も、この戦略を始める良いタイミングかもしれないと思いました。
【重要】この投資戦略はかなりリスクが高いので、万人にお勧めできるものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。当ブログは皆様の投資結果に一切の責任を持つことができません。何卒ご了承ください。